新卒入社でスキルは身につかないけど、残業なし、のんびりな会社で働いていて、30手前で挑戦したいといって実力主義の会社に転職したがる人が一定数います。本来転職できるスキルはないのですが、高学歴だとコンサルの大量採用で転職できてしまうことがあります。その先は地獄です。
— たろまる (@tenche1204) September 14, 2019
今の仕事に満足しておらず、転職で業界や職種をガラッと変えたいのであれば、30歳くらいが転職の期限だと思います。
やはり採用する企業から見れば、社会人になって10年近くも経っているんだから、それまで培ってきたキャリアを活かしてほしいものです。即戦力とまではいかないまでも、入社当初からある程度は実力を発揮してほしいと採用企業は願っています。
また給料の上がってきた30代の転職者に対して、コストをかけて一から教育するのは割に合わないという点で、採用が見送りになる可能性も高くなります。
また、転職者自身としても、これまでの会社や業界との制度・商習慣のギャップや、業務内容の違い、これまで培った仕事の知識がリセットされてしまうなどのマイナスがあります。つまりはRPGで物語中盤に差し掛かった段階で、レベル3~4くらいにまで戻ってしまうということです。敵が強すぎてなかなか倒せず苦労します。
業界や職種をガラッと変える転職の期限が30歳までだと考える理由は、もう一つあります。転職者自身の問題です。
30歳を超えてからガラリと職種や業界を変えた転職をしてしまうと、仕事が上手くいかなくなった時に過去の栄光にすがってしまうことがあります。
過去の栄光とは?以前勤めていた会社や業界、職種のことです。
「前の会社はもっと楽だった…」「〇〇の仕事なら上手くいくのに…」
「こんなはずじゃなかった…」
もし20代前半~中盤で業界や職種を超えた転職をしたとしても、元の業界や職種に再度転職することは十分可能です。ただし、後戻りが出来る状況に置かれていると、転職先で仕事が上手くいかない時に早々に元の業界への転職を考えてしまいます。
一方で、30歳を超えて業界や職種をコロコロ変えるのはほぼ不可能です。先に述べたように採用してくれる企業も少ないことに加えて、転職者自身に、ゼロスタートする体力がなくなってくるからです。これまで培った知識や経験を捨ててゼロスタートするのは、精神面でも体力面でも疲れるのです。
過去の優しかった職場に戻りたくなる気持ちを持たないようには、元の業界や会社という過去の栄光を捨て、退路を自ら絶たなければなりません。「ここで失敗したらもう転職できない!」という背水の陣で新しい職場にチャレンジするのです。
ただし、背水の陣で新しい職場にチャレンジすることは諸刃の剣で、上手くいかなかった場合に地獄を見ることになります。
業界や職種を180°変えるような転職にチャレンジするなら、失敗しても後戻りができる20代前半〜中盤のうちか、強制的に『背水の陣』をとらざるをえない30歳前後のどちらかを選ぶしか生き残る術はないのです。